賢いオロエン 6



 次の朝、彼女はやっぱり喜びました。
 彼女は鱗を頬に当てたり日に透かしたりして、大層満悦の様子でした。
 それを見ると、オロエンの心はまたしても、どうにも収まらないのでした。
 夜になっても心騒ぎは続きました。
 そしてオロエンは、もう一度だけ贈り物をと考えました。
 オロエンは初めのときよりずっと易しく膜を破り、陸に上がって、鱗をばりりとやりました。
 オロエンは非常に満足でした。



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2004.09.25 公開